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うつ病で労災認定と傷病補償年金、解雇。

◆うつ病で労災認定と傷病補償年金、解雇。

社会保険労務士法人ケーズ・インテリジェンス

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うつ病で労災認定された従業員を辞めさせたい」という話です。

業務災害により休業している従業員を、その間、解雇できないことはご存じですよね。

その例外として、療養開始から3年経過し、傷病補償年金を受けていれば、解雇が可能となります。

ところで、うつ病で労災認定されたときに、傷病補償年金が支給されることはあるのでしょうか・・・?

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労働基準法の内容の確認です。

業務災害により休業中の従業員は、労基法の解雇制限により、解雇できません。

例外として、解雇するには、以下の2通りです。

one打切補償をする場合

two打切補償とみなされる場合
(療養開始から3年経過し、かつ、傷病補償年金を受けている場合)

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「打切補償とみなされる場合」において、そもそもうつ病で傷病補償年金を受けることがあり得るのでしょうか・・sign02

某労基署の担当者に聞いてみました。

現状では、「ほとんどあり得ない」ですってsweat01

傷病等級表に障害の状態が設定されていますが、うつ病などの精神障害は、比較的最近出てきた病気で、等級に該当するしないの明確な基準が、まだ存在しないとのこと。

そしてその病状については、主治医の判断にまかせるとことが大きい・・・

それでも、労基署は、きちんと、1年6ヶ月経過後、さらにその後1年ごとに、病状のチェックは行います。

以下、私の個人的想像ですが・・・

精神障害が業務災害として認定された件数自体、まだそれほど多くないので、ほとんど実績がない、ということなのでしょう。

主治医も、過去に傷病補償年金の事例がほとんどないとなると、その診断には、当然ながら、そのような診断は下しにくいと想像できます。

さらに、一般的に、主治医の意見は患者(労働者)よりなので、傷病補償年金に移行するとその患者(労働者)が解雇されるかもしれないとなると、そのような診断は下さないと想像できます。

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ちなみに、精神障害について「障害補償給付」はどうでしょうか・・・?

障害補償給付とは、治癒した後に障害が残った場合の給付です。障害の程度により、年金と一時金があります。

治癒して障害補償給付を受けるようになれば、労基法の解雇制限からはずれ、解雇することが可能となります。

障害補償給付も、(ごくごくまれな例外を除いて)あり得ません

精神障害についての治癒とは、病気の特性から、その症状が完全になくなったことをいい、障害が残ること自体あり得ないのです。

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それでは、実際に平均賃金の1,200日分を支払って、打切補償して解雇すればいいのではないか!とお考えですよね。

答えは「ノー」ですimpact

会社は、実務的には、打切補償を行うことはできないのです。

打切補償は、会社が、実際に「療養補償」等を行ったときに初めて打切補償を行うことができます。

普通の会社は、労災保険に加入して、労災申請して、労災保険から療養補償給付(治療っという現物給付)が支給されています。

会社が行う「療養補償」と、労災保険からの「療養補償給付」は異なるものなのです。

労災保険から療養補償給付がなされ、会社が直接に療養補償を行わないときは、会社は打切補償を行うことはできません。

労基法に打切補償って書いてあるだろう!とおっしゃるかもしれませんが、この条文は、実務上はほとんどあり得ない前提で、形式的に残っているにすぎません。

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よって、うつ病で労災認定された従業員に辞めていただくためには、うつ病が完全に治って復帰しするまで待たなければなりません。

又は、長々と断続的に休業が続く場合は、話し合い等により合意退職にもっていくしかありません・・・

それ以前の問題として、会社としては、うつ病で、労災認定されないように、労務管理を徹底すべきです。

平成23年にできた(新)労災認定の基準を正確に理解することが必要です。

↓ 精神障害の労災認定http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/rousaihoken04/dl/120215-01.pdf

特に以下の2点、しっかりと対策して下さい!

one時間外労働

twoセクハラ・パワハラ

平成25年5月7日

社会保険労務士法人ケーズ・インテリジェンス

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